薬を使わずに心を治す心理療法

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心理療法は、さまざまなメンタル疾患の治療に役立てられていますが、たくさんの種類が存在しています。医療機関でうつ病の人にしばしば行われる認知行動療法も心理療法の一つです。これは認知の枠組みを変えていくカウンセリングです。ものの考え方を変えていくことで、ストレス耐性を高めるのです。

心理療法はメンタルの不調を癒す

家族療法も有名です。これは主に機能不全家族への心理療法です。両親が子供に適切な愛情と保護を与えない機能不全家族は、ギャンブル依存やDV、浮気、不倫などの両親の行動がからんでいます。このような機能不全家族のもとで育つと、子供の自我の成熟が阻害され、セルフイメージの低い人に育っていきます。これが、適応障害や、パニック障害、うつ病、心身症などの、精神疾患の原因になっています。家族療法とは、この家族の機能不全をカウンセリングによって緩和していく心理療法です。機能不全家族で育つと愛着障害をかかえたまま育つことも多く、愛着障害を発端としてパーソナリティ障害が発症したり、あるいは、もともと発達障害の傾向があった人が、その症状をこじらせ二次障害として、適応障害やうつ病を発症したりすることがわかってきています。

人生脚本を書き換える心理療法

他にも解決志向アプローチ、NLPなど、さまざまな種類がありますが、性格や行動のパターンを決定している本人の思い込みや世界観、人生脚本を書き換えていく点が共通しています。これらの固定観念は、潜在意識の中に沈殿しているので、なかなか自覚ができません。そこで、カウンセリングやコーチングを通じて、自覚を促して良い方向に変えていくのです。これが心理療法の仕組みです。心理療法の要は、潜在意識の改革にあるともいえるのです。潜在意識に対話という方法で斬り込んで行くのです。潜在意識の働きの仕組みが理解できると、自分を変えることも容易になります。いわば、考え方の工夫を学ばせることで、思考の行き詰まりを突破し、新しい世界観を構築することが心理療法の役割なのです。

心理療法と催眠療法

心理療法の種類にはさまざまなものがあります。カウンセリングというとき、それは心理療法を行うことを指しています。心療内科や精神科では、臨床心理士を配置して、臨床心理士による心理療法つまりカウンセリングを行っています。従来の心理療法では傾聴が重視され、患者の話を聞くことを中心にしていました。しかし、最近では解決志向アプローチのように、心理療法家が、むしろ積極的に問いかける形で、思考の流れを解決志向へと導くやり方も普及しつつあります。医療機関で比較的多く取り入れられているものに認知行動療法があります。これはうつ病などの疾患に保険適応されています。認知とは思考の働きのことであり、外界の事物への反応の仕方です。この認知の歪みを修正するのが認知行動療法です。このほか催眠療法があります。催眠療法は、潜在意識に暗示されたことで考え方や行動が改善するという、潜在意識の働きを治療に応用した心理療法です。

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