心理療法は世界観を再構築して受け止め方を変える

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メンタルの苦悩のほとんどが、他者との対人関係に由来しているものです。その他者は身近な家族であったり、職場や学校での関係者であったりしますが、この問題の解決には、自分自身が抱いている世界観の再構築が必要となります。

承認欲求を手放し、他者との課題を分離する

境界性パーソナリティ障害や、その背景にある愛着障害を改善するには、心理療法が有益ですが、もし、一人でそれを行うとしたら、アドラー心理学の一般書を読むことをおすすめします。アドラー心理学では、承認欲求を手放すことと課題の分離ということを訓練します。これは、境界性パーソナリティ障害の人には、特効薬のように効果的です。新しい世界観を構築すると、愛着障害が癒えて、境界性パーソナリティ障害も改善していくのです。そして、関連症状としてのパニックや、うつ、不安、不眠などのメンタルの不調の緩和に有効なのが、脳内でのセロトニン分泌を高めることです。愛着障害が強いとセロトニン分泌は不足した状態になりやすいので、対人関係での不安も増えます。

セロトニン分泌を増やす呼吸法

自分の努力でセロトニンを増やせれば、精神的安定が得られやすいのです。これは意外に簡単な方法でできます。それが「リズム運動」です。実はラジオ体操のようなリズム運動でもその効果があります。ラジオ体操で気分がすがすがしくなったことはありませんか?このリズム運動が脳に刺激となり、脳内でのセロトニン分泌が増加します。セロトニンは安心感をもたらし不安を軽減し、興奮を鎮めます。また穏やかで快適な気分をつくりだします。一番、おすすめなのは呼吸法でリズム運動をすることです。やり方は、以下のようにします。胸郭を開いて空気を胸に吸い込んで、まず胸を膨らませておきます。その状態で、腹筋を動かし呼吸します。腹筋をへこまして、空気を吐き出し、腹筋をふくらまして、空気を吸います。吸う、とめる、吐く、のリズムを最初は五秒間隔で行い、慣れてきたら、十秒ぐらいまで伸ばします。吸うときととめている時は、肛門はぎゅっと締めて下さい。吐くときは肛門は緩めて下さい。

リズムのある運動はセロトニン分泌を高める

腹式呼吸というよりも腹筋呼吸と言うイメージですが、この呼吸法の利点は、リズム運動でセロトニンを分泌させ、胸をはるので、猫背がなおって背骨がまっすぐになり、腹筋運動でもあるので、お腹のぜいにくもとれやすいということです。できれば椅子に座って背筋をのばして行うのがよいですが、寝転んでいてもできます。眠れないときや、朝起きれない時にもやってみて下さい。ただし、15分から20分までにしましょう。それ以上になるとセロトニン分泌への効果は弱くなります。15分よりも短い場合も、効果は弱くなります。まずは15分として実践してみましょう。こうした呼吸法などのエクササイズでコントロールしていきながら、心理療法の効果を高めていくと、早く症状を緩和させることができるのです。心理療法の中でも、催眠療法は、心身を同時に整えていけるというメリットがあります。この本はお勧めです⇒医師が考案した驚異の催眠療法

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