催眠療法の種類とその特性

目次

さまざまな催眠療法の種類とその適応について

催眠療法とは、リラックス誘導によって顕在意識を沈静させ、潜在意識を活発にさせた上で、行う心理療法の一種です。

【催眠暗示療法】…行動修正につながるプラス暗示を潜在意識に送り込む。
【退行催眠】…過去の問題となった事件まで記憶をさかのぼり、その時点での解釈の修正を行うことで、トラウマを解決する。幼児期の問題が多い。
【前世療法】…過去の記憶は誘導の仕方によっては胎児の記憶やそれよりも前の記憶(前世)までさかのぼらせることができます。そこにアプローチすると病気の治癒を促進するので、セラピーとして有効と考えられます。
【未来療法】…催眠状態では、未来のビジョンを見ることができます。二つの選択肢のどちらを選ぶとどうなるのか、それぞれを体験することができるのです。自分の進むべき本当の道を知ることのできる優れたセラピーです。
【未来世療法】…前世療法の応用で、来世をみるものです。今生の生き方がどう来世に影響しているのかを知ると、いま、なすべきことが見えてきます。
【サブパーソナリティ療法】…自分の中の副人格(サブパーソナリティー)を呼び出し、情報を得る方法です。潜在意識の中にある無限の情報へとアクセスする手法の一つです。魂のガイド、マスターとよばれる守護者との対話もこの手法の応用です。

催眠療法や前世療法について

精神科の医師でも理解のある人は少ないので、催眠療法などあまりすすめないというケースが多いでしょう。といってもすべての医師がそうではなく、日本催眠医学心理学会、日本催眠学会、日本臨床催眠学会などの学術団体があり、そこに多数の医師が在籍しています。私も入っていますが、症例研究、事例研究を重ねており、催眠を医療に役立てようと情熱を傾けている医師も多いのです。まだ、国が承認して保険診療の適応になっていないだけです。認知行動療法ですら、2010年4月からようやく保険適応になったのです。それぐらいこの分野では日本は遅れているのです。 催眠療法は医師から受けるようにしましょう。日本には、催眠療法士という国家資格はなく、民間資格のみしかないのです。このため、医師や看護師などのような国家資格がない人が、医学知識や生理学、看護学、精神病理学などの基礎のないまま、安易にサロン開業している実態があります。しばしば、○○ヒプノセラピスト等の資格だけを提示して開業している人がいますが、これは二日間の講習で誰でも取れるような資格であり、これのみで実際の患者の心身を扱うことの危険性を理解する必要があります。 症状や気持ちの原因が何であるのか。それを探し出す方法はいろいろあるかと思います。その中でも、一番、おすすめしたいのは、ヒプノセラピー(催眠療法)です。催眠状態で、幼児退行催眠や前世退行催眠を使って、心の中にある原因を探ることができます。このセラピーの良いところは、自分の潜在意識と自分が対話することで答えを引き出す点です。誰かから言われるのではないので、納得ができるのです。また、同時に解説策のアドバイスも潜在意識から得られるので、原因を知るだけにとどまりません。改善、解決への道が開けます。ただし、メンタルクリニック通院や服薬をされている場合は、医師によるヒプノセラピーが安全です。詳しいことは拙著『前世療法 医師による心の癒し』(東方出版)をぜひお読み下さい。そこには事例も紹介されており、また自分でできる心のコントロールの方法も解説されていますので参考になさってください。ヒプノセラピーは、抱えている問題やテーマ、メンタル疾患の状態によっても違ってきますが、通常のカウンセリングよりは圧倒的に少ない回数で一定の成果が出ます。これは通常の会話を介して、潜在意識に接触しようとするカウンセリングに比べて、催眠状態をまず作り出して直接、潜在意識にアクセスするヒプノセラピーの即効性によります。悩み事の種類によっては一度のセラピーで解決します。多いのは離婚しようかどうか迷っている相談など。こうしたものは、未来を見れますので、離婚した未来と離婚しなかった未来を両方体験して、自分で結論が出せます。こういうものは一度で完了します。ダイエットの場合は目標の体重になるまで数回のセラピーを必要とします。減量の幅にもよるのですが、こうしたケースでは十数回かかることもあります。心のトラウマを解除するセラピーの場合、一度から数度です。トラウマの解除のセラピーは、前世療法やインナーチャイルドセラピーを使うことが多いですが、仮に一度しか受けなくても「生まれてきた目的」「人生のテーマ」「今の問題点」が出てくるので、一定の成果は出ます。民間セラピストでは、セラピーで出た映像や物語の現実への統合作業がうまくできない人が多く、せっかく得た潜在意識からの情報を活用しきれていないケースを見かけます。セラピストの腕前が結果を左右するのです。

ヒプノセラピー(催眠療法)、前世療法に関するQ&A

【問】過去の出来事によって、気持ちの切り替えができなかったり、考え方が変えられないのも変えることができますか?
【答】過去のトラウマによって縛られた意識の状態を自由な状態に戻すというのが、催眠療法の本来の効果の一つです。問題となる過去の出来事の種類、内容にかかわらず基本的には、潜在意識に存在する自己の観念の中身が変われば、その影響もまた変わってきます。その方法ですが、旧来の催眠療法は、過去の嫌な記憶そのものを思い出させたりする弊害がありますが、前世療法やインナーチャイルドセラピーは、本人にとってあまりに苦しかったり悲しかったりする記憶を無理やり思い出させることはありません。それをしなくても、前世の世界やインナーチャイルドの世界という角度から、潜在意識の中の観念を大きく変えていくことができるのです。誰でも潜在意識の中に「自分だけの真実」という世界を構築しています。しかし、それは光をあてる角度を変えていけば、変容しうるものなのです。
【問】薬がないと心のコントロールができないのも催眠療法で治りますか?
【答】自分の意識が変わり、自分の意識を自分で変える方法を身につけること、それも催眠療法の本来の効果の一つです。これまでは薬を唯一の道具として心をコントロールしていた人も、自分の心を自分の意識でコントロールできることを体験し、身に付けることで、次第に薬の助けが不要になるのです。セラピーではその方法についても詳しくご指導いたします。実際に、ほとんどの抗うつ剤、安定剤、睡眠薬等は、そうすることで、じょじょに不要になっていきます。病気の種類によって完全にゼロになるまでの時間はいろいろですが、十年近く飲んでいたものをやめられた事例もあります。完全にはやめられない場合でも、最小限、必要なものだけに減らすことであれば、誰にでもできることなのです。

家庭環境、親の影響

【問】両親が結婚して幸せなのか幼いころから疑問でした。2人はいつも喧嘩ばかりしています。幼いころから「子供がいるから我慢出来た」「母のようになったら見捨てられるぞ」と耳にタコが出来るほど聞きました。そんな両親を見ていたら、家庭を築くことに憧れなど抱くことはありません。そのせいでしょうか。今年30歳になるのですが、あまり良い恋愛をしたことがありません。これは、前世療法で改善できるのでしょうか?
【答】どんな両親だったか、その両親がどんな夫婦関係だったか、それは、子供の潜在意識に、「夫婦とはこんなものだ」「男女とはこんなものだ」「結婚とはこんなものだ」という刷り込みをしてしまうものです。実際には無数の夫婦の形があり、無数の結婚の形があるにもかかわらず、ある一つのレッテルを貼って固定観念をつくってしまうのです。潜在意識にできあがったイメージは、繰り返されます。この影響で、親と同じパターンを無意識に踏んでしまう傾向になる人もいます。しかし、克服して逆パターンを創造できる人もいます。これは、その傾向を自覚して見破り、自分の意志で、運命を変えていこうとする強い信念によって可能となります。たいていの場合、両親がそのようだと、あなたの「インナーチャイルド」も、傷ついています。インナーチャイルドの傷は、恋愛に失敗するほとんどの人に存在します。前世療法に含まれているインナーチャイルドセラピーは、それを癒し、新しい方向性を潜在意識に与えてくれるものとなるでしょう。前世療法で、現在の恋愛の行き詰まりを解決できる前世に行き、さらに魂のガイドに会い、理想実現のために必要なアドバイスを受け取ってくることで新しい運命の流れを作り出します。ケースによっては、未来を見に行き、未来の自分との対話から理想実現力を授かります。詳しくは『前世療法 医師による心の癒し』(東方出版)をお読み下さい。具体的な事例とセラピー概要がわかりますので理解が深まります。

開運の成果が出ない時にチェックすること

理想実現、願望成就、問題解決、こういった何かを達成していく場合に、「なかなかうまくいかない」「いつまでたっても叶わない」「わたしだけ結果が出ない」という、相談をしばしば受けます。そういった場合に、結果につながっていない原因は、以下の三つに絞られます。「大量行動をしていない」・「大量祈願をしていない」・「天意に反している」。ひとつひとつ説明します。「大量行動をしていない」というのは、実行する回数、件数、量が圧倒的に足りてないのです。本来100や200をこなして当たり前の案件に、10や20ですませようとするので結果につながりません。中には何の行動もしないで「叶わない、叶わない」と愚痴や不平不満をいう人さえいます。これは常識で考えてもわかる話です。具体的には収入アップや就職活動や婚活や自営業などの営業、集客です。資格試験などの受験勉強もそうです。こうした場合は、100や200といわず1000ぐらいを目安にして行動することで結果が引き寄せられるようになります。次に「大量祈願をしていない」というのは、お祈りの実践不足です。お祈りがまだよくわからない人は自己暗示のことだと理解して良いです。どちらも、心の中に言葉を発して、自分の魂や潜在意識がそれを聞くという部分は同じです。この言い聞かせの回数もまた、本来、1000や2000、あるいは10000や100000といった単位で実践することで結果を出せるものです。ところが十数回多くても数十回で、すませようとするので結果につながりません。三つめの「天意に反している」というのは、高度な解釈力が必要なのですが、ひとことでいえば、方向性が間違っているのです。自分が正しいと思っていても、大所高所から見れば、方向性がずれているのです。これを検討し、修正しなければなりません。いま、現在、結果が出ていない悩みを持つ人は、こういったところをもう一度、振り返ってみることをお勧めします。

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