中庸こそ、精神を安定させる生き方

カウンセリングで、プラスの想念について語ると、 「完全にプラス思考になることはできません」とか、 「必ずプラスでないといけないといわれると苦痛です」とか、 そういう誤解を受けることがあります。 人間は完全にポジティブになったり、完全にネガティブになったりはできません。

なので、八割ぐらいポジティブで二割ぐらいネガティブでよいのです。 どこかで、否定的部分や煩悩を持ったままでも良いのです。 もちろん、減らし続ける努力を継続することは大切ですが。 「陰きわまりて陽となる」「陽きわまりて陰となる」 という太極の教えでも言われているように、あまりにも偏りすぎると、 その逆作用が必ず出てくるのです。

どんな天才や偉人でも、常人からみておかしなところや低俗なところがあったりしますし、 どんな宗教家や賢者でも、どこか、性格がおかしいところや、 下品なところ、ぶっとんだところがあるものです。 それがバランス作用というものです。 なので、70パーセントがポジティブで善であれば十分なのです。 それ以上に極めようとすると、陽きわまりて陰となって、 おかしな破綻現象がどこかで出てくるのです。

愛と真心が大事といっていますが、あまりにもそれに固着し続けると、 今度は反動が出てきて、逆噴射してしまうのです。 それが人間の自然な姿でもあります。 なので、八割、70パーセントを目標に、 心の建て直しをすれば良いのです。目標まで届かないままでも大丈夫なのです。偏りすぎないことを中庸といいますが、この中庸の精神は、心の安定のため必須です。全か無かの思考は苦しみの元です。

悩みがあったり病気があったり、行き詰っている人は、 そのバランスがマイナスのほうに偏り、 マイナスが60~80パーセントになっている人も多いです。 それを工夫によってプラスを70パーセント前後にできれば、 いろいろな問題が解決していくということなのです。 この間合いがわかると、あせらず、追い詰めずに、 運勢改善をしていくことができるようになります。 そして偉人や賢者とは、この絶妙のバランスを一生保てた人なのです。

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