「引き寄せてない」ものが来る理由

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立志発願が運命を自分の思い通りに切り開いていくための出発点であることを拙著『魂のみがきかた』でも説きました。想念の改善、思考の改善を実行したり、祈り方を工夫したり、これまでしてこなかった行動を始めると、誰でも何らかの好転反応が起きてきます。しかし、それは最初は部分的、限定的です。好転反応が雪崩のごとく連続して、一瞬にして全部解決、ということはありません。

潜在意識や想念が変わると時間差を経て現実界が変化する

目に見えない世界では瞬間に変わっても、現実世界には物理的な段階を経ないと出てこないのです。潜在意識や神様の長期的な働きやお導きとは何でしょうか。これを理解しないと「現実は、そう安直にはいかない」といった勘違いをすることになります。そもそも、大前提として、すべての苦しみの根源は、自分の前世の想念や行為にあります。前世で知って犯した罪、あるいは、知らずして犯した罪が誰でもあります。それは他人を困らせ、悩ませ、苦しめた行為のことです。戦国のような時代に生まれたら、生きていくために仕方なく、戦争をしなければならないこともあります。時代の流れの中で、自分の国や領地や家族を守るため、心ならずも敵を殺す場合もあります。

過去からの因果の結実を乗り越えながら今を創造する

私たちは、誰でもこうした前世のいわば「借金」と「貯金」を背負って、この世に誕生してきています。そして、その総量にふさわしい家の子に生まれます。家にも家系が代々重ねてきた因果応報の運勢があります。「積善の家には余慶あり」と「易経」にもあるように、それぞれの家運があるのです。自分の前世の「借金」と「貯金」にふさわしい「積善の家」あるいは「積不善の家」に、その両親のもとに、生まれ変わってくるようになっているのです。そして、人生の中で受ける苦難や理不尽な仕打ちもすべてその遠因は、前世からの因果応報です。前世ではそれと同じようなことを自分が他人にしていたということなのです。

あらゆる災難はいかに理不尽でも「不徳の致すところ」

すべては自業自得であり、苦しんで、清算して、一生を終えるのがすべての人間にとって平等かつ公平な魂の修業です。むろん前世からの「貯金」もありますので、それが「喜び」になって授かります。いかに、神様(潜在意識の働きと言い換えてもほぼ同じです)があなたを幸せにしようとなさっても、あまりに前世からの「借金」が多いと決して幸せになれないので、神様はまっ先に、それを返済させて下さるということです。これが大きな開運の前には、何らかの試練がある理由です。運命における大きな収支決算というのは、おおむね、いわゆる厄年前後に起こるようになっています。特に、42歳前後と60歳前後というのは、誰にでも、それなりの試練があるものです。この時期に前世療法を受けることは、試練を良い形で乗り越えて試練の先にある大いなる成功を確実なものにするというメリットがあります。

高い志を持つことは人生開運の秘訣

立志発願が運命を自分の思い通りに切り開いていくための出発点です。しかしながら、いかに高い志をもっていても、立志発願の祈りに基づく行動という努力が、深く、長く、継続的に実践されていなければ、運命は動きません。圧倒的に努力する人であるなら、少々、邪心やエゴの人でも一時的な勝利を得ることはあるのです。努力するべき年齢やタイミングを逃さない人も勝ちを得やすいでしょう。それは、努力したものが成就するというこの世の法則に部分的には合致するからです。強い念力で現実的な努力を積み重ねないと、人の運命というのは大きくは動きません。徹底して、継続的に、祈り、現実的な努力を重ね、しかも、行動しながら、深く長く祈りこんでいくことが、神霊世界まで届く、開運力となります。あなたの人生がもし、冴えないものであるなら、それは、立志発願の不足と、祈り不足、そして、行動面での努力不足が原因です。そして最初の出発点は強く立志発願することからです。それがあってこそ、努力する行動が生まれてきます。仕事でも家庭でも、健康面でも、縁を結んだりするのでも、もし、冴えないものしかない場合は、発願不足と祈り不足を反省する必要があります。ですから、究極的には、心がすべてなのです。立志発願の祈りがすべてなのです。

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